AbemaTVの金曜夜9時からSPECIALチャンネルで放送中のニシノコンサル。
これが毎度面白くて何度も見返してしまいます。こんにちは、大天使ハヤエル(@hayael_hodokura)です。
どうせ見直すならと記事にまとめてみました。
私の解釈ですので参考までに。みなさん本編見た方がいいですよ。interesting的な意味で面白いです。
・オワコンを認識し、概念を変える必要性
・ミスマッチから生まれる『7mの麩菓子』という悲劇
・高級感はスポッ!高級チョコレートから学ぶ価値のつけ方
出演者、今回のテーマ
ニシノコンサル#21『お中元・お歳暮の慣習を若者に広める方法とは!解決には“スポッ”が必要!?』
コンサルタント:キングコング西野亮廣さん オリエンタルラジオ中田敦彦さん
アシスタント:安藤咲良さん
クライアント:株式会社ヤバケイ中西貞人さん
ゲストコンサルタント:川上徹也さん
以下、敬称略です。
クライアントのお悩み:『お中元・お歳暮の慣習を若い人に広めたい』
株式会社ヤバケイはお中元・お歳暮の製造・販売をする会社。
B to Bを主にしており、自社のアイス工場も持っている。
売り上げが毎年減少。2016年から2017年で2億円落ちた。
西野:これは、若い方が買っていないから?
中西:いいえ。今まで買っていた層が高齢の為、送り合う相手がいなくなったり。会社の上司に送っていたのが会社では送らなくなったりという変化が理由。
以前に比べフォーマルなギフトから身内でのカジュアルなギフトへ変化がみられ、結果スイーツが人気になったという。
売り上げの減少は若い人の購入の少なさとは関係なかった。
お中元・お歳暮はオワコン。概念を変える必要がある。
お中元とか送る?
中田:やったことがない
西野:やったことはある。けれども、忘れてしまう。言われたり気づいたらやるけど。
中田:厳密に言うといつなんですか?
中西:お中元が大体夏ごろ…ほわっとしている部分ですね。
いつなのかが定まっていないと忘れてしまうという問題がある。
ハウツーの必要性
西野:覚えていたら送る。そこのアナウンスはしているんですか?
中西:BtoBしかやってないからやっていない。
中田:『いつ・何を・どういう人に』というハウツーがほしい。
恵方巻は好きなんです。イベントには参加したいし楽しい。
太巻きを方角向いて食べるだけというワンフックしかないから参加が出来るのがいい。
⇒どうしていいかわからず、時期もほわっとしていると参加しにくい。
【用語解説】ワンフックとは
元々フックという言葉が仕組みやきっかけを意味するので、手順の要らない仕組みの単純さやシンプルなきっかけという意味。
ここでは『参加へのハードルの低さ』をあらわすものとして使われています。
<川上徹也さんのアイデア>
ゲストコンサルタントの川上徹也さんがVTRで登場。
◆お中元・お歳暮はオワコンというのが前提⇒概念を変える必要がある。
バレンタインの変遷を参考にすると、元々は愛の告白と本命・義理チョコが結びついたものだったのが、自分チョコや友チョコ、逆チョコなど贈る相手や理由がどんどん変化していった。
お中元・お歳暮は仕事で世話になった人に送っていたが、同様に贈る人を変えるという視点で考えると、
- セルチュー・セルボなど、自分のご褒美に使えるようにする。{少量、超高級・超希少、映え(中元映え、お歳暮映え)}
- 夫婦、カップルがお互いに贈り合う。(妻チュー、旦チュー等)
という身内や自分への小さなコミュニティ内での消化に消費者ターゲットを変え、そこに合わせたアプローチをしていく方法がある。
また、売るという視点で考えるなら、マッチングサイトの作成という手がある。
贈りたい人は自由に選んで贈り、贈られたい人は「カモン!中元・歳暮」と送ってほしい商品やその理由、お礼の方法を提示。
これを「ヤバ中ヤバ暮」としてPR。
さらに、1年中開設可能(春のお歳暮、秋だけどお中元)にして時期の概念も崩すという提案でした。
そもそもお中元・お歳暮ってなんなの?
感謝を伝える風習で、お中元が夏ごろに半年分、お歳暮が年末に1年分の感謝として物を贈るというのが一般的な考え。
お中元がいつかは決まっていませんが、中元は7月15日だそうです。ちなみに上元が1月15日、下元が10月15日。上中下を合わせて三元と呼びます。
先祖とか霊をといった中国の宗教系の話が元の文化なので詳細は避けますが、日本ではお盆との兼ね合いなどから生きている人同士の感謝を伝え合う慣習になったようです。
問題点の明確化
◆実際の問題点
お中元・お歳暮を盛り上げたいのではなく、会社を盛り上げたい。
会社の売り上げがあれば問題ない。
⇒『購買層の拡大』と『ブランド化』が焦点に
差し入れのミスマッチ
西野:劇場などでは差し入れをもらう機会が多い。でもいっぱいは食べられないから、もらったものでも捨ててしまう。その都度心が痛む。
それを考えるとマッチングサイトは良い。僕は助かるし、使いたい。
中田:「お中元・お歳暮」ができているとちゃんとしている感じがする。言葉を変えず、奥ゆかしい言葉はそのまま若い人に刺さる。
お中元と言えばこれと決めて、1日に絞っちゃう。そうするとスーパーも参加しやすいのではないか。
お中元の売れ筋商品⇒上位3つともアイスクリームになっている
- 博多あまおうたっぷり苺のアイス
- 京都センチュリーホテルアイスクリームギフト
- 銀座レロジェエギュスキロールアイス
中田:さすがですよ。非の打ち所がない高級感。(特にネーミングが)
大は小を兼ねない
現在は11個入のものなど、ある程度の量の物でしか取り扱いが無く、3個入とかの少量の物はない。
理由は、冷凍の運賃がものすごく高いので11個でも3個でも同じ値段になってしまい、そうなると1個の単価が高くなるから。
ただ、若い人には量が多い。若い人を盛り上げたいなら一人暮らしをターゲットに考えた量が必要と指摘。
また、自分へのご褒美で考えた場合でも多い。
この自分へのご褒美の習慣が広まれば、セルチュー・セルボで試食をさせておくことで贈り物候補としてストックさせることができ、贈りやすくなるのではないか。
西野:自分用に買いましたとなったら、写真撮ってインスタにあげたくなる。
アイス11個も冷凍庫に入らないもの。
それが複数人から送られてくるとしたらゾッとする。
インスタで周知させようというのは今の時代ならではですね。
7mの麩菓子はもらってもうれしくない
贈る側は気持ちを伝えたいから量を送りたくなる。例えば7mの麩菓子のようなインパクトを求めて映えさせたがる。
しかし受け取る方は少量の方が嬉しい。極端だが1粒2万円の苺の方が嬉しい。
小さい、少量だと高級感が出るため、大切にされている感があり個人には嬉しいということでまとまった。
現状1箱5000円。
中田:少し高く思えたが、送りものとしての値段と考えると実は丁度いいと思う。
◆高級感であるなら納得感が欲しい
西野:僕は2個で3600円でも贈りたい。これがめちゃくちゃ高級品だと伝われば。
中田:ただ1個2000円なら納得感が欲しい。
値段を下げるのではなく、値段に見合うように近づける必要がある。
⇒納得のいく価値を付ける
◆商品の価値を決めるのは原価ではなく雰囲気
話は高級感のあげ方、ハイブランドを作る話に。
中田:たとえば、伝統工芸品の器で作るとその土地も含めた商品に対してのストーリーができる。
そうすると応援したくなったりで買う層が増えそう。
◆セレブ層を取りこぼしている
西野:セレブ層用の商品が無い。セレブを取り込めていないのは痛い。
たとえばライブでは、C席は売り上げに響いていない。ほぼSS、S席で売り上げが回っている。
現状ではA席しかない状態。セレブ用のSSと入門用のCを作ると購買層が広がるかもしれない。
SS席が利益目的、C席が広めたり入門用としての役割を担っている。
◆博多あまおうたっぷり苺DX
たとえば、「博多あまおうたっぷり苺アイス」と「博多あまおうたっぷり苺アイスデラックス」というのがあれば、デラックスの方がたくさん売れそう。
プラカップよりも器を高級にするだけで売れそう。器もそのまま使えたらいい。(洗って食器に流用的な話)
溜まっていっても嫌だけども。
毎年バージョン違うと同じものでも嬉しいよね。
高級感はスポッ!es koyamaから学ぶ価値のつけ方
中田:逆にオワコンとしっかり言った方が売れるかもしれない。
ユーザー視点だと「オワコンだけどあえてやります」と言いたくなる。
「こんな時代にお歳暮メインの会社!」と逆PRするとか。
小山進 es koyama
正直、好きな人じゃない限りチョコレートの味の違いはそんなにわからない。
es koyamaではチョコレートの量は少ないけど満足度がとても高い。
レザーのような箱に入っていたりとパッケージに高級感がある。
1つ1つに物語がついていて、場合によっては本のようなものが入っていたりする。
売りたいのはチョコレートのはずなのに、むしろそういう部分にコストをかけている。物語があった方が満足度が上がる。
未来製作所という子供しか入れない施設も作っている。
世界一のパティシエがチョコレートを前面に出していない!
幸福洗脳Tシャツを桐箱に入れる
中田:パッケージだ!パッケージ変えなきゃ!幸福洗脳のTシャツ桐箱に入れなきゃ!
なんで偉そうに言ってたんだろう、気づかないもんですね。
箱のこと考えていなかった。
(中田敦彦さんプロデュースブランド『幸福洗脳』の公式サイトはこちら)
西野:もうここからはブランドしか残らない。なんならハイブランドしか残らない。ハイブランドは場所を取らないし。
中田:高級感はスポッ!パッケージにコストをかけるのが大切ですね。
es koyamaの気遣いをパクるのが大切。
贈答品に使われるかもしれないという視点が大事
・言葉は知っていてもハウツーが無いと参加しにくい
・視点を変えて贈る相手の見直し
・受け手に合わせた供給が大切
・高級感には納得が必要
・安藤咲良さんが可愛い
お中元・お歳暮、送ったことがありません。おせちとかも食べないですし。
色々な慣習がオワコン化しているとは思います。
それでも話にも出てきた恵方巻のようにむしろ流行ったものもあります。豆まきよりも主流になっているかもしれない。
お中元・お歳暮を広めるというのではなく、お中元・お歳暮を取り扱う会社の利益を上げるという視点に切り替えてからやっと本腰に入りました。
結局のところ商品を選んでもらわないと始まらないので、じゃあ商品を選ぶ理由って何だろう、どういうものだったら欲しくなるだろうというのが焦点に。
最後の最後は商品価値を上げるという話になりましたが、まず欲しくなるものという受け手の視点で考えたのは良かったなと思いました。
高級品は確かにおさまりが良く、パッケージが豪華。中身が変わらなくてもこれぞハイブランドという様相だもんね。
どんなものでも贈答品に使われる可能性があるから、それを考えるのが大切な感覚ですね。
あと、アシスタントの安藤咲良さんがとても可愛い。アシスタントのポジションにスポッとハマっておりました。
今回のキーフレーズ(全て中田敦彦さん)
- 7mの麩菓子です!
- 商品の価値を決めるのは原価ではなく雰囲気
- 贈答品に使われるかどうかの感覚って大事
以上、『お中元・お歳暮はオワコン?価値を付けるコツがわかる。ニシノコンサル#21高級感はスポッ!を振り返る。(2019/2/1放送回)』でした。