人生において何が出来ただろう。今自分の持っている能力って何だろうと考えてみたら何もなかったなという話。無職になってさて何が出来るかな、何をしたいかな、何に憧れているかなというのをじっくりと考えては見たものの、全然思いつかなかった。
FF5をご存知だろうか。一番身近だったのがそれというだけなんだが。FF5にはジョブシステムというのがある。戦士、モンク、白魔導士、青魔導士など色々なジョブに転職してさまざまなアビリティをマスターしていく。マスターしたアビリティについては他のジョブに転職してからも使える。
ニンテンドースイッチでピクセルリマスター版をダウンロードして遊んでる。新しい3Dのゲームにはどうもついていけなくて画面酔いするので結局スーファミ時代のゲームが丁度よかったりする。新しいルールも覚えなくていいし、ストーリーを追っていくだけだからRPGは負担が少ない。本を読むのと同じ感覚で楽しめている。フィールドのBGMがいつまでも聞いていられるくらい心地よく、子供の頃はBGMを歌いながらプレイしていた。
私にはこのアビリティが無い。どこでも何かを突き詰めるということをやってこなかった。転職して、あるいは学生時代も、役割が与えられてもその役割をこなすことだけしかしておらず何か新しく出来るようになったことが無かった。
その場限りの作業で、他に移っても応用が利かないような物ばかり。評価されたこともなく実績として残ることも無い。そんな経験しか持っていないから達成感も成功体験も持ち合わせていない。
資格はスキルではない。運転免許は運転しか許していない。
よく勘違いしがちだが資格というのはスキルではない。資格を取るまでの間に身につける知識なんかはあるかもしれないが、資格を持っているから何かが出来るとは限らない。はっきりというと、私が持っている資格「薬剤師国家資格」は手に職にはなりえない。薬局やその他医療機関に属して免許として提示することで医薬品に従事できるが、この資格を持っているからと言って何かが出来る人なのかと言うとそうではない。
運転免許を持っているからと言ってエアコンの修理は出来ないというのと同じで、そこで従事するための資格でしかない。そこで従事できるならいいじゃないかと思うかもしれないがそこから離れることが出来なくなってしまう。今の私には他のところで活躍できるスキルが必要だ。
あなたは何が出来るのか。本当に何もできないのか。
自分って何が出来るんだろう。よく考える。
沢山話すことはできるし人にやさしくすることもできる。怒りっぽい人をなだめるのもできるし、複数人で話している時に仲間外れが出ないように気遣ったりもできる。旅行の計画は同行者の希望を聞きながら最適なルートを考えられる。
ある程度のパワポとExcelとタイピングはできるし、相手を不快にさせない程度のマナーは心得ている。美味しいご飯は作れるし掃除した後の風呂はキュキュッと鳴るし、洗濯物からは生乾き臭がしない。ゴミも溜め込まず適度に運動をし、筋トレは3年以上続いているしブログは7年続いている。得意ではないがイラストも描ける。
簡単なホームページなら1日かからず作れるし、ちょっと嫌だなと思う電話もかけられる。美味しくコーヒーを淹れられて、生豆から焙煎もできる。読書は1日で300ページくらい読めるからそんなに遅くはないし、説明はわかりやすいと言われる。物を買う時の比較検討は好きだし、相手に損をさせないように動ける。
できることに目を向けると列挙に暇がない。けれどもどうして出来ないと思ってしまうのか。それはこれらのことでお金を稼いだことがないからだ。これらの行動によってお金が発生したことが無い。実績がないがゆえに自分に自信がない。
自分が何の気なしに出来ていることがきっと他の人にとっては難しい事だったりする。インスタのリール動画を上げている人を見て、よくこんなの作れるなあと思っているのと一緒。YouTubeの動画を見てこんな動画を作れるのはすごいなあと思っているのと一緒。きっと作っている側は「すでにできることだから」何とも思っていない。いつも通り作るだけ。やったことのない人間からすれば、コーヒー豆をミルで挽くだけでプロっぽく見えたりするもんだ。
自分自身を求められるような生き方がしたい。
人の役に立ちたい。人に必要とされたい。そんな気持ちがずっとある。どこかで災害が起きたときにボランティアに行きたい、でも行けない。だから募金箱を見る度に募金をした。大きな額をいっぱいは無理だけど、都度募金することで忘れないようにした。お金を稼いだらお金で困っている人たちのことを助けたいと本気で思っている。
身近な人に頼られるのは気持ちがいい。喜んでアドバイスもするし時間も割く。けれどもどうにもお金に変わるようなことではない。いや、もしかしたらお金に変える能力がないだけなのかもしれない。身近なことからお金に変えられることがないか、しっかりと吟味する必要はあるだろう。しかしながらやはり、お金を稼ぐには目に見えたわかりやすいスキルというのが必要な気がしている。
マーケティングを習得したい。
何でも売れちゃう人というのに憧れがある。そういう意味ではマーケティングを理解して習得するというのが自分のなりたい道への一歩になるのかもしれない。セールストーク、営業、そしてマーケティング。分析や戦略を立てるのが得意な自分とも相性が良さそう。こうしてブログのライティングをする上でもSEOに限らずマーケティングというのは必要になってくる。
昔何かの本で見たのが『それが輝ける場所を見つけてそこに置いてあげるのがマーケティングだ』という言葉。人も物も、輝ける場所で輝かないと意味がないという考えには同意。置かれた場所で咲きなさいというが格好いいのはわかるが、日の当たるところに置いてあげなさいと私は思う。
いい意味で目立つ必要がある。お金を払ってくれる人にお金が払う価値のあるものだと見つけてもらう必要がある。今幸いにも時間はあるのでマーケティングの勉強を始めてみようと思う。何からやればいいのか全く分からないので、まずは部屋にある本を読みつつ、少しインターネットを巡ってみる。YouTubeで勉強するのが苦手だけど、つべこべ言ってられない気もしてる。
マーケティングと発信力の強化と言えば聞えは良いが、お金が生まれる場所の作り方と動画などのコンテンツの作り方を理解して、さらにそこを掘り下げようという話。手の付けられそうなところから、多少騙されながらも取り組んでいかないと。お金は払わず時間を払う。時間を自己投資していこう。
以上、『自分には何もないということに気づいた話』でした。